葦と歯車

一次創作「葦と歯車」小説投稿ページです

2020-04-15から1日間の記事一覧

憂愁の花 Ⅰ

「ここは随分と人が入ってないみたいだね」 適当な建物に一歩足を踏み入れると、一面が青々とした葉や蔓で覆われていた。ナイフを握りさっと腕を振るとはらはらと落ちていく。 「…ところで梓鉈」 「ん?」 「こんなにうっそうとして瓦礫まみれのとこ入るの嫌…